2019年7月28日日曜日

一言メモ: 英新首相の戦略はどうなるか

英国がBREXITを願望する根底にはロシアと和そうとするドイツへの反感がある。そもそもドイツは旧敗戦国である。そのドイツに徹底抗戦したのが英国である。ドイツが経済、外交でEUを仕切っている情勢そのものからして「堪忍できん」と感じてきたとしてもそれは自然だ。加えて、英国にとってロシアは中近東など東地中海地域において利害が敵対する「天敵」である。ロシアに対して融和的なドイツの姿勢に引きずられるEUは英国にとって国益にならない ― 親仏姿勢に変わろうとするEUをみてまた英の心理も変わるかもしれないが。EUから脱却した英国は米国、その他カナダ、豪州、南アなど英連邦国家(=英語国群)との絆が頼りなのだろう、中でも米国との連携を強化することにより大英帝国の遺産をアメリカを後ろ盾にして守りたいと考えるだろう。

が、その米国は中国との覇権闘争を展開しているところだ。ロシアは軍事力だけの存在であり、経済的にはもうアメリカの敵ではない。価値観を共有しえない真の敵は中国である。しかし、中国とロシアを同時に敵に回す国力は米国にはなくなった。おそらく米国は中国への警戒心を優先するのではないだろうか。

ロシアは経済制裁解除が最優先事項だろう。制裁解除が達成され、近年の外交的(軍事的?)成果が確認されれば米中闘争では中立を保ちたいと考えるだろう。

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米国は現在唯一の覇権国家として対ロシアでは融和的、対中国で攻撃的な姿勢をとるのではないだろうか。が、この姿勢は英国には望ましくないだろう。英国はアメリカに対ロシアで敵対、対中国で協調的な姿勢を望むのではないか。その時、英国はEUとは別に独自のスタンスで中国との経済交流を進められる。

日本は米中対立が続く中で対中関係は和らぐ。米+日と敵対するより、敵対するのは米のみに限定した方が楽である。中国から対日融和が提起されるのは自然だ。そもそも日中は経済的に共同利益を追求できる機会が多い。日本としては米中は対立的、米ロは融和的である状況が望ましいと考えるのではないだろうか ― 対中国の距離感が微妙ではあるが。

米中の協調を進め対ロシアで対決するのは中国が望まないだろう。これまた英国には不利だ。中国が経済発展を開始する時点においては中国にとって米中接近は有益であったが、そもそも中ロは同じ核保有国であり長い国境で隣り合っている。敵対は危険である。

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日本と英国は望むベクトルが反対である。

ジョンソン英新首相の描いている国家戦略は次第に明らかになるだろう。

シナリオ・バンドリングをグループワークすれば面白い主題になると思う。

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