2019年7月22日月曜日

一言メモ: 参院選後にまた確認されたこと

昨日の参院選、投票率は48.8パーセントとなり歴史的な低さであったとのこと。もちろん、民意はこれで十分以上に正確に把握できている。この点を理解できない向きが多いようだが、開票前の抽出聴取り調査(=出口調査)でほぼ正確に当選確実かどうかを出せている事実からも理解できるはずだ。単に「民意」を知りたいのなら、100万人都市であれば抽出率を5%に設定して、5万人程度の無作為標本に投票してもらえればそれで十分以上に正確だ。全有権者に投票を求めるのは民主主義の形式的要件を実行することに目的がある。【以下加筆7月28日】投票所に行かなかった集団は「投票せず」という意志表示をしているわけであるが、この集団の支持傾向は有効投票が示す結果と大きくは異ならない、そう推測されても仕方がない(し、実際大して傾向は違わないと小生は思っている)。

さて、今回の選挙も含めて一貫して観察されている傾向がある。それは20代の自民党支持率が最も高く、野党、中でも立憲民主党などの左翼シンパを支持する世代は60代以上の高齢層であるという兆候で、これは最近年において一貫して観察されている。

『若年層は経験も浅くよく知られているメジャーな(?)政党を無意識に支持しているのではないか?』などと憶測する向きもあるようだが、であれば高齢者は政治や社会について真剣に考え、深い洞察から野党を支持していると考えてよいのだろうか?

とてもそんな風には見えませんぜ。無責任な御仁は若者にだって年寄りだって、ア、浜ノ真砂も及びがつかネエってものでござんす……

ま、そんな風であって、やはり若者にとって左翼シンパは魅力がない。というより、共感できないことを伝えている。データはそう解釈するのが本筋だと思う。というのは、小生も左翼シンパの選挙前プレゼンはまったく内容がないと感じたからだ ― せめて共産党のように高所得者や富裕層の租税負担率を引き上げることで消費税率引き上げを中止するべきであると、そう言えばまだマシであったはずだ。もっと踏み込んで、現行の利子・配当・譲渡益分離課税を廃止して総合課税に一本化する、と。そこまで断言すれば、中の上から上の階層は全然支持しなくなる代わりに、それ以下の階層からは熱烈に支持されるだろう。人数では低中階層が多いのであるから、政権を奪取できる可能性は一気に高まる。できるのにしないのは、当の左翼シンパに属する国会議員自らが高所得層に属しているからである。小生はそう観ているのだ(やや言い過ぎか?)。

端的に言えば、立憲民主党などの左翼シンパは有権者にとって選択肢の一つになっていない、いわば「現政権以外のその他」という選択肢として選択可能である。これでは魅力が出てこないのは当たり前である。

そこにいるだけである。なので「もういなくてもいい」と。その発想が短絡的ということなら、確かに若者は短絡的であるかもしれない。

有能な革新勢力が他ならぬ共産党であることこそ日本政治の閉塞感の根因であることは既に投稿した。

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