2020年12月19日土曜日

ホンノ一言: 結局、「原因と結果の認識は素人には難しい」、ということか

北海道では新型コロナ感染者が減少に向かっている。

カミさんはこれを見て、『やっぱり外出を自粛するとか、GOTOを止めるとかすると、感染者は減るもんだね』と喜んでいる。

『旭川の巨大クラスターが段々と終息に向かってるからネ、新規感染者の人数が減るのは当たり前さ。何もGOTOを止めたから減ってきたわけじゃないヨ。クラスター問題が解決されてきたからだよ。クラスター爆発があったらまた増えるヨ』と応えておく。

カミさんは『そうなのかなあ・・・』と不満顔である。理屈では勝てないとみたのだろう。

『病院と高齢者施設で発生した旭川のクラスター。これほどの規模になったのはGOTOトラベルが原因でした』と語る人はさすがにいない。今回のやりとりは、明らかに小生の側に正当なロジックがある。そう思った次第。

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院内クラスター、施設内クラスター、学校クラスター、飲食店クラスター等々、を抑えられていない。巨大感染クラスターが生まれるか、生まれないかという違いが、組織の△△長の管理運営能力と関係ないとすれば驚きだ。公衆衛生行政と関係ないとすればビックリだ。クラスターはランダムに発生する現象だと言うのは無理だろう。誰がみても管理運営の責任があると思う。

要するに

集団感染を防げ

この鉄則を貫くために何をやってきたか?

「マスク、手洗い、三密回避」、である。まあ、人が自宅にこもっていれば確かに抑えられるだろうが・・・。何だか「頭の悪いやり方」のようにも正直なところ感じられる。が、よい知恵が浮かばないなら仕方がないか、と。そんなところだ。

先日のワイドショーによくTVに登場する「馴染みの医療専門家」が出ていて、視聴者からの質問『インフルエンザは減っているのに、なぜコロナは減らないんでしょう?』があった。これに対して、専門家が曰く『それは新型コロナの感染力が強い、ということです』。

小生が小学生だった頃、どこかであった五輪の女子100メートル走で圧勝した米国選手がいた。弟が『なんであんなに速いのかな?』と聞くのに対して『長い足をはやく回転させられるんだよ』と小生は応えたものだ。父はその横で大笑いだ。この話しを思い出した。

日本では、<科学的アプローチ>ではなく、<政治的アプローチ>でコロナ対策をやっている。そんな感覚なのだ、な。科学よりは民主主義、法律よりは民主主義、感染拡大防止にはまずは相談とお願いと・・・戦後日本の弱点が21世紀になって表面化してきた感じだねえ、と。明治日本の弱点が、1930年代になって顕在化してきたのと同じでなければいいが。

日本人の《教条主義》は今も昔も変わらない。世界に遍く知られているけれど、一点にこだわって融通がきかない。こう思われる今日この頃である。

どこも行政トップの支持率は下がっている。日本も例外ではない。安倍首相もコロナ対策の真っ最中に退陣した。継承した菅首相も評価が下がっている。しかし、日本の現状は欧米と比べればずっと良い。それでも国民の不安は高く、政府に対する評価は低い。おそらくアジアの中で比較しているのだろう。確かにアジア内で日本の成績は良くない。しかし、中国やベトナム、韓国などをみても分かるが、アジア内他国は政府の行政権限が日本よりは遥かに強く、個人情報やGPS追跡も使用できたりする。オーストラリアのような外出禁止令/抗議デモ/警察が逮捕、といった情景は日本では発生しえない。日本人はそのような強い行政権限に否定的である。同じことをすれば日本の成績も上がるだろう。それはしない。であれば、アジア内で日本の感染状況がパッとしないのは当たり前だ。なぜ日本人は現状に納得しないのだろう。その理由がよく分からない。ま、ワクチンが届けば機嫌も治るだろう。案外、メディアの報道ぶりがフィクションで、日本人のリアリティはそんな程度なのかもしれない。



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