もともとは森喜朗オリパラ委員長の「女性蔑視とも受け取れるような発言」であって、言う必要もない刺激的な言葉であった以上、確かに「失言」であった。
大体、委員会に女性委員が増えると、時間が長びくという傾向があるとは小生だって経験と合致していない。時間を気にせず滔々と自説を展開して自己陶酔する御仁はむしろ男性に多いと小生は確信している。概して女性の意見は男性の意見に流されず、具体的であり、役に立たない理念論争にはまってしまうことを防いでくれたような記憶が多い — 漠然とした記憶だが。観察事実としても、だから、森発言は間違っていると思う。
ところが・・・
森発言がネットとメディアという「培養液」の中で自己増殖する中で、ついに「夫婦別姓問題」に火がついて来たというのだから、まったく、自分が暮らす日本社会ではあるが「わけが分からない」状況になってきたと思う。
それほどにまで、日本女性には不満が高じていて、すぐに引火するような危険な状態にあったのだろうか?
だとすると、TVの情報番組はまったくの社会オンチ、というか、これまた「差別用語」ということであれば「目が節穴」であったことになるネエ。
まあ、格差拡大の中で問題意識は「男女平等」を超えて、ついに「あらゆる不平等問題」に火がつき、相対的貧困世帯の怒りが大炎上してきたというなら話しが分かるのだが、「夫婦別姓問題」ですか・・・何だか「憲法改正」を叫んできた安倍さんのようだなあ、と。そんな感想もある。
そう言えば、ずっと昔、何かの雑誌で読んだのだが、熊本の舞台では何の関係もない芝居でも最後には鎧兜をつけた武者が出て来て
何という事なけれども まかり出でたり 加藤清正
と見栄を切ると、ヤンやヤンやの歓声があがったという。そんなものなのかネエ、「憲法改正」も、「夫婦別姓」も。幕末の「尊皇攘夷」も同じようなものだったか・・・。
話しが飛ぶのは、天才的直観に恵まれた人にはありがちな特徴だが、橋本聖子新会長が就任したかと思えば、夫婦別姓で激論が始まるとは・・・
いま新型コロナで職を失い、生活に困窮しているのは、主に女性非正規就業者である。これは本当の意味で解決するべき問題だと思う。なぜ、目の前の問題を議論しないのだろう?
「世論」には目も脳みそもついていないとよく形容されるが、「いま面白いのはこれだ」というノリ、というか「直観」でも働いているのだろうか?
マコト、不思議ジャ・・・。
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