自民党の構造変化が始まったのか?それとも、衣裳を変える「お化粧直し」のような感覚で言葉遊びをしているだけなのか?
そんな疑問が胸に浮かぶ派閥解消であります ― 決まっているのは、今のところ、安倍、岸田、二階の三つの派閥だけであるが。
どうやら安倍派「清和会」の創設者・福田赳夫元首相の孫にして、福田康夫元首相のご子息であられる御曹司・福田達夫衆議院議員が
新しい集団をつくる
と語っておられる由。
どうなりますことやら……
★
実は、久しぶりに宏池会出身の総理大臣が現れることになった2021年の9月末、こんなことを投稿している:
ところが、宏池会から首相が輩出されるというのは、あまり縁起のよいことでもないのだ、な。
そもそも宏池会の創設者である池田勇人・元首相が、首相在任中に癌を発病し、任期を残して退陣、その後一年も経たないうちに逝去している。
その後、宏池会に縁のある政治家が自民党総裁になったのは複数回あるが、(例外とも言える一人を除いて)いずれも自民党にとっては悲劇的な状況を招いている。
今回、岸田首相によって宏池会そのものが解散されるに至った。これが自民党という政党とそれが代表してきた「保守政治」を、どう変化させていくのか、現時点で見通すことはできない。
例によって、3流の評論家は、
現状に基づき今後の展開を予想すると、それほど大きな政治的変化につながっていくとは、思えません
等々、 「1流専門家」であるかのような予測を述べるのだが、これは要するに
今後の株価を今日の終値から予測すると、上値、下値、双方とも大きく変動していく可能性は今のところあまりないと思われます
こんな株価予測にも似ているのであって、言葉を変えて言えば
予測らしい予測はできません
と言っているのに等しい。
要するに
一寸先は闇
で、言えることはこれだけである。
★
まあ、安倍首相在任中のように極右勢力が肩で風を切るような威を張るなどという「愚景」は後景に退くであろう — 「美しい国、日本」というフレーズは残るかもしれないが。以前に投稿したような
「文化芸術懇話会」の参加議員は、宏池会の系譜をひく谷垣幹事長にではなく、右翼・安倍総理に忠誠心をもっていることは分かりきっている。
江戸時代初期に横行した不良「旗本奴」と同じである。
大西議員が『マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番だ。』と発言したときの投稿だ。こんな文章を書くことはもうないだろう。
一つの予測要素であるのは、これも以前に投稿したことだが、戦後日本の民主主義は基本構造としては《アメリカ・天皇・自民党》の三本柱、というか三者相互依存体制であると小生は俯瞰している。ということは、やはり根本的な次元においては、日本の政治経済社会の構造は不変である、と。「アメリカの国力」が決定的に退潮しない限り、この見方は当たっていると思う。
何だか戦後日本の自民党という政党は、(より根底部分にある日米安保体制という点を置いとけば)摂関時代の藤原氏、幕藩体制下の徳川家、そんな感覚に近いかもナア、と。憲法にも法律にも規定されない、自然にそうなったという面ではという意味・・・いやいや、これは後になって思い付きを加筆したまで。
ただ、岸田首相という人は、若葉マークのドライバーにも似て、政局については素人的な大胆さを発揮する可能性があるような感じがする。とすれば、自民党内の内紛が激化する事態に手をつかね、遂には自民党分裂という結末に至る確率はゼロではあるまい。
仮にそうなるとすれば、日本人にとっては《ひょうたんから駒》になろうが、アメリカ政府から観ると《日本の悪夢》と感じられるかもしれない。
【加筆修正】2024-1-21
0 件のコメント:
コメントを投稿