2024年8月31日土曜日

ホンノ一言: こんな簡単なインタビューが出来ないのかナア、と感じるとき

自民党総裁選が近づくにつれて、立候補者がTV画面に登場する機会が増えてきている。

その時、非常に疑問、というか「そのセンス、分からないナア」と感じることも増えてきている。

たとえば

スタジオ: 派閥にとどまっていて党内の改革が進められるのでしょうか?

候補者: 総裁が派閥を離脱することで、それは可能だと思います。

こんな風なやりとりがあるが、ここで小生の頭の中は

?????

になってしまうのだ、な。そもそも上のような問いを発するインタビューアーは「〇〇だから、できないンではないだろうか」という憶測を頭の中で先に持ってしまっている。「予断」というヤツで、これでは相手の見解を引き出せない。自分の見方をぶつけているだけである ― 意識することなく。

そもそもトップに選ばれようとすれば、自分を支持してくれる人々を集める必要がある。それを派閥というか、グループというかは、言葉の遊びである。

党内全員から一致して支持が集まれば、自動的に当選するわけだ。こんな場合は、当選後に一部のグループだけの意に沿うという理屈にはならない。が、こんな状況はありそうもないし、望ましいとも言えないだろう。

とすれば、当選後に自分を支持してくれた人々を重用するのは、当たり前の帰結であって、これが政治というものだ。というより、こんな当然のことは世界の民主主義国で共通の理解であるはずだ。

誰が自分を支持してくれたかとは関係なく、当選後はやるべきことはやる、と。多分、そんな期待が現代日本社会にはあるのだろう。が、これでは独裁者である。支持には支持の理由がある。当選後に、支持者に対する約束を守らなければ、政治家としては失格だ。これが『信なくば立たず』の主旨ではないのか、と。こう思いますがネエ・・・違うのかな?

それから、大事な点は

(今回立候補したわけですが)当選すれば何から行いますか?

これを真っ先に聞くのが素直な質問ではないか。

次に、「国民一般が最も願望している」とされる(?)「自民党改革」については

どんな党内改革を進めるつもりですか?

なぜ単刀直入にこう聞かないのだろう?

大体、人が変われば前任者と違った何かの改革をするのは当たり前だ。要点は、

何をするつもりなのか?

これ以外に聴きたいことはないはずではないか。

もっと具体的におっしゃっていただけませんか?

この位は学生サークルだって出来ますゼ。

実力のあるインタビューアーなら

しないと決めていること

ここまで浮かび上がらせるようなインタビューをやるだろう。ここまで行けば、

この候補者は、何をやって、何はしないか

候補者のプロファイルが明確にイメージとして伝わる。これがメディアの目的だろう。

多分、色々な方面の「反感」を避けつつ、今のビジネス環境を守ろうと、番組編集者側の自主規制が入っているのだろうと、そう憶測しているが、こうして日本国内の「公式」の報道機関はネットの自由な意見表明に主たる役割を奪われていく・・・もはや民間放送企業は情報提供メディアとしてはジリ貧だと感じる次第。ドラマ制作では有料のコンテンツ配信企業が競争優位を確立した。海外資本が黒船として来航するまで何とか頑張るのだろうが、それまで日本社会の知的劣化をもたらし続けるのではないかと心配だ。メモしておきたい。

【加筆修正:2024-09-01】

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