2020年8月26日水曜日

一言メモ: ネットに投稿していることと本当に考えていることは無関係である

 ネットでも今後の「株価見通し」が、何やら「予言」らしきものまで含めて、様々公表されている。

中には、秋から冬にかけての大暴落2幕目を予想するものもある。逆の見方もある。

こうしたネット上の「株価見通し」は信頼に値するのだろうか?


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敢えてネットに自分の見通しを公開するからには公開することの動機があるはずである。

例えば、「大暴落」を予想している人がここにいるとする。本当にそう予測しているなら、既にその人は「空売り」を出しているはずである。ということは、株価は実際に暴落してくれる方がよい。そのためには、大暴落を予言して、その予言を信じて売る人が増え、株価に下向きのモメンタムが生まれることを願うだろう。実際に、大暴落してから買い戻せば大儲けになるのだから。

一方、その人は本当は「上昇トレンド」を密かに予想しているとする。この場合も、大暴落を予言して下向きのモメンタムを与えることができれば、それだけ安値で買うことが出来ると考えるだろう。ネットへの投稿はそうするためのウソである。

故に、大暴落の予測を公表している人がいるからと言って、その人が本当に大暴落を予想しているか、逆に上昇トレンドを本当は予想しているか、口で言っている内容だけからは分からないのだ。

上とは反対に、『今後の株価は上昇トレンドをたどります』とネットで公言している人がいるとする。その場合も、上と同じ理由で、これだけではその人が本当は何を考えているのか分からない。


要するに、多数の人が目にする場で何を書こうが、だからその人は何を考えているかが分かる、というわけではない。

簡単な理屈だが、一応、覚え書にしておこう。



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